木造(W造) 更新日:2026年6月14日

在来軸組工法とは?部材の種類と役割・枠組壁工法との違い

在来軸組工法は、たくさんの木材(部材)を組み合わせて骨組みをつくります。それぞれの部材には決まった役割があります。この記事では主要部材を「水平材」「垂直材」「斜材・補強材」に分けて整理し、最後に枠組壁工法(2×4)との違いをまとめます。

① 水平の部材(横架材)

部材役割
土台基礎の上に水平に据える木材。柱からの力を基礎へ伝える。アンカーボルトで基礎に緊結。
梁(はり)床や屋根の荷重を受けて柱に伝える。スパン方向に架ける主要な横架材。
桁(けた)建物の長手方向(桁行)に架け、梁や屋根を受ける横架材。
胴差(どうさし)2階の床位置で外周をまわる横架材。1階と2階をつなぐ。
母屋(もや)・棟木(むなぎ)屋根面を支える横架材。棟木は屋根の頂部。

② 垂直の部材(柱)

部材役割
通し柱(とおしばしら)1階から2階まで1本で通る柱。建物の角などに配置し、上下階を一体化する。
管柱(くだばしら)各階ごとに立てる柱。胴差などで分断される。
間柱(まばしら)柱と柱の間に入れる細い部材。壁の下地を兼ねる(構造耐力は基本的に期待しない)。

③ 斜材・補強材

部材役割
筋かい(すじかい)柱と柱の間に斜めに入れる材。地震・風の水平力に軸力で抵抗する。耐力壁の主役。
火打ち(ひうち)土台・梁の隅に水平に入れる斜材。床面の変形(水平構面のゆがみ)を防ぐ。
構造用合板柱・間柱に張る面材。筋かいの代わり、または併用で耐力壁になる。
POINT

力の流れは「屋根・床の荷重 → 梁・桁 → 柱 → 土台 → 基礎」。水平力は「筋かい・耐力壁 → 土台 → 基礎」と流れます。各部材がこのバトンをつなぐイメージです。

枠組壁工法(2×4)との違い

在来軸組工法が「線(柱・梁)」で支えるのに対し、枠組壁工法(ツーバイフォー)は「面(壁・床)」で支えます。

項目在来軸組工法枠組壁工法(2×4)
支える要素柱・梁の軸組+筋かい規格材+構造用面材の「箱」
設計自由度高い(開口・間取りが自由)やや制約(耐力壁線の配置)
耐力の安定施工・配置に依存面で支え安定しやすい
気密・断熱工夫が必要箱構造で有利

面で支える詳しい違いは「軸組と枠組の違い・軸組図の読み方」で解説しています。

あわせて読みたい

工法の概要は「在来工法とは?」、耐力壁の量は「壁倍率と必要壁量」、配置バランスは「四分割法」をどうぞ。

まとめ

  • 横架材(土台・梁・桁・胴差)、柱(通し柱・管柱)、斜材(筋かい・火打ち)が主要部材。
  • 力は「荷重→梁→柱→土台→基礎」、水平力は「筋かい・耐力壁→土台→基礎」と流れる。
  • 在来は「線(軸組)」、2×4は「面(壁)」で支える点が根本的な違い。