在来軸組工法とは?部材の種類と役割・枠組壁工法との違い
在来軸組工法は、たくさんの木材(部材)を組み合わせて骨組みをつくります。それぞれの部材には決まった役割があります。この記事では主要部材を「水平材」「垂直材」「斜材・補強材」に分けて整理し、最後に枠組壁工法(2×4)との違いをまとめます。
① 水平の部材(横架材)
| 部材 | 役割 |
|---|---|
| 土台 | 基礎の上に水平に据える木材。柱からの力を基礎へ伝える。アンカーボルトで基礎に緊結。 |
| 梁(はり) | 床や屋根の荷重を受けて柱に伝える。スパン方向に架ける主要な横架材。 |
| 桁(けた) | 建物の長手方向(桁行)に架け、梁や屋根を受ける横架材。 |
| 胴差(どうさし) | 2階の床位置で外周をまわる横架材。1階と2階をつなぐ。 |
| 母屋(もや)・棟木(むなぎ) | 屋根面を支える横架材。棟木は屋根の頂部。 |
② 垂直の部材(柱)
| 部材 | 役割 |
|---|---|
| 通し柱(とおしばしら) | 1階から2階まで1本で通る柱。建物の角などに配置し、上下階を一体化する。 |
| 管柱(くだばしら) | 各階ごとに立てる柱。胴差などで分断される。 |
| 間柱(まばしら) | 柱と柱の間に入れる細い部材。壁の下地を兼ねる(構造耐力は基本的に期待しない)。 |
③ 斜材・補強材
| 部材 | 役割 |
|---|---|
| 筋かい(すじかい) | 柱と柱の間に斜めに入れる材。地震・風の水平力に軸力で抵抗する。耐力壁の主役。 |
| 火打ち(ひうち) | 土台・梁の隅に水平に入れる斜材。床面の変形(水平構面のゆがみ)を防ぐ。 |
| 構造用合板 | 柱・間柱に張る面材。筋かいの代わり、または併用で耐力壁になる。 |
POINT
力の流れは「屋根・床の荷重 → 梁・桁 → 柱 → 土台 → 基礎」。水平力は「筋かい・耐力壁 → 土台 → 基礎」と流れます。各部材がこのバトンをつなぐイメージです。
枠組壁工法(2×4)との違い
在来軸組工法が「線(柱・梁)」で支えるのに対し、枠組壁工法(ツーバイフォー)は「面(壁・床)」で支えます。
| 項目 | 在来軸組工法 | 枠組壁工法(2×4) |
|---|---|---|
| 支える要素 | 柱・梁の軸組+筋かい | 規格材+構造用面材の「箱」 |
| 設計自由度 | 高い(開口・間取りが自由) | やや制約(耐力壁線の配置) |
| 耐力の安定 | 施工・配置に依存 | 面で支え安定しやすい |
| 気密・断熱 | 工夫が必要 | 箱構造で有利 |
面で支える詳しい違いは「軸組と枠組の違い・軸組図の読み方」で解説しています。
まとめ
- 横架材(土台・梁・桁・胴差)、柱(通し柱・管柱)、斜材(筋かい・火打ち)が主要部材。
- 力は「荷重→梁→柱→土台→基礎」、水平力は「筋かい・耐力壁→土台→基礎」と流れる。
- 在来は「線(軸組)」、2×4は「面(壁)」で支える点が根本的な違い。