鉄骨造(S造) 更新日:2026年6月13日

鉄骨造の基礎用語まとめ|H形鋼・ダイアフラム・デッキなどをやさしく解説

鉄骨造(S造)の図面や現場では、独特の用語が次々に登場します。ここでは初学者がまず押さえるべき基礎用語を、「部材」「接合部」「床まわり」「二次部材」の4グループに分けて整理します。

① 主要な部材

用語意味
H形鋼断面がH形の鋼材。最も多用される。梁・柱に使う。
フランジH形鋼の上下の水平な板。曲げに効く(中立軸から遠いため)。
ウェブH形鋼の中央の縦の板。主にせん断力を負担する。
角形鋼管(コラム)断面が角形の鋼管。柱に多用。どの方向にも強く座屈に有利。
鋼管(円形)丸い鋼管。トラスやブレースなどに使う。

② 接合部まわり

用語意味
高力ボルト強く締め付け、摩擦力で力を伝える接合用ボルト。現場接合の主流。
ダイアフラム柱梁接合部で、梁フランジの力を柱に伝えるための水平の板。通しダイアフラム形式が一般的。
ガセットプレートブレースや小梁などを取り付けるための継手用の鋼板。
ベースプレート柱の脚部にある鋼板。柱の力を基礎に伝える。
アンカーボルトベースプレートと基礎コンクリートを緊結するボルト。柱の引き抜きに抵抗する。
仕口・継手仕口=部材が交わる接合部(柱と梁など)。継手=同じ部材をつなぐ部分。
開先(かいさき)溶接で母材どうしを溶け込ませるために加工した溝。
POINT

柱梁接合部は地震時に力が集中する急所です。「柱・梁が壊れる前に接合部が壊れない」よう、ダイアフラムや溶接・ボルトを十分な耐力で設計します(保有耐力接合)。

③ 床まわり

用語意味
デッキプレート波形の薄い鋼板。床コンクリートの型枠兼補強として梁の上に敷く。
スタッドボルト(頭付きスタッド)鋼梁とコンクリート床を一体化させる(ずれ止め)ための突起。合成梁に使う。
合成梁鋼梁とコンクリート床を一体で働かせ、効率を高めた梁。

④ 二次部材・水平抵抗

用語意味
母屋(もや)屋根の折板や仕上げを支える、小梁状の二次部材。
胴縁(どうぶち)外壁材を取り付けるための下地材。柱の弱軸方向の補剛も兼ねる。
ブレース柱梁の構面に入れる斜材。軸力で水平力に抵抗する。
スチフナーウェブの座屈を防ぐために入れる補剛リブ。
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全体像は「鉄骨造(S造)とは?」、鋼材そのものの性質は「鉄骨の材料」、断面の働きは「断面二次モーメント」をどうぞ。

まとめ

  • H形鋼はフランジ(曲げ担当)とウェブ(せん断担当)でできている。
  • 接合部はダイアフラム・ガセット・ベースプレート+高力ボルト/溶接が基本。
  • 床はデッキ+スタッド(合成梁)、屋根・外壁は母屋・胴縁で支える。