形鋼の読み方|H形鋼・山形鋼・C形鋼の表記
形鋼は、構造図や形鋼表の中で、断面の記号とアルファベット・数字を組み合わせた寸法で表記されます。この表記のルールを知らないと、図面に書かれた「H-400×200×8×13」のような記号がただの数字の羅列に見えてしまいます。ここではH形鋼・山形鋼・C形鋼などの読み方と、寸法表記の意味を整理します。
- 形鋼の記号(H・I・L・[・C・Tなど)は断面の形をアルファベットで表す。
- 寸法表記は「せい×幅×ウェブ厚×フランジ厚」など決まった順序で並ぶ。
- 山形鋼は等辺・不等辺、溝形鋼はリップの有無で読み方・記号が変わる。
形鋼の種類と読み方(一覧)
| 記号 | 名称・読み方 | 表記例 |
|---|---|---|
| H | H形鋼(エイチがたこう) | H-400×200×8×13 |
| I | I形鋼(アイがたこう) | I-300×150 |
| [ | 溝形鋼(みぞがたこう/チャンネル) | [-150×75×6.5×10 |
| L | 山形鋼(やまがたこう/アングル・L形鋼) | L-65×65×6 |
| C | リップ溝形鋼(C形鋼・Cチャン) | C-100×50×20×2.3 |
| T・CT | T形鋼・CT形鋼(ティーがたこう) | CT-200×400 |
H形鋼の寸法表記の読み方
H形鋼は「H-せい×幅×ウェブ厚×フランジ厚」の順で表します。
「せい」は断面の高さ(梁では上下方向の寸法)です。数字の並び順が変わると別の断面を指すことになるため、必ず「せい・幅・ウェブ厚・フランジ厚」の順に読みます。I形鋼も同じ並び順で「I-せい×幅」と表記されますが、フランジ厚・ウェブ厚まで表記されないことが多く、詳しい断面性能はメーカーの形鋼表で確認します。
山形鋼(アングル)の読み方
山形鋼は「L-辺長×辺長×厚さ」で表します。L-65×65×6なら、辺の長さ65mm・厚さ6mmの等辺山形鋼。辺長が異なるものは不等辺山形鋼で、「L-125×75×7」のように長辺・短辺の順に並べて表記します。山形鋼は断面の重心位置が辺の交点からずれているため、ブレース材として使う際は取付け方向にも注意が必要です。
C形鋼(溝形鋼)の読み方
断面が「コ」の字の形鋼を溝形鋼(チャンネル)といいます。重量物の溝形鋼は記号「[」で表し、「[-150×75×6.5×10」のように「せい×幅×ウェブ厚×フランジ厚」の順で読みます。軽量形鋼のリップ溝形鋼(Cチャン)は、溝の口に縁(リップ)を折り返した形で、「C-高さ×幅×リップ×板厚」で表記します。溝形鋼とリップ溝形鋼は見た目は似ていますが、板厚も規格も別物なので、表記の記号(「[」か「C」か)で区別する習慣をつけましょう。
間違えやすい表記
H形鋼の「H-400×200×8×13」を「せいと幅が同じ400角の柱」と誤読してしまう間違いがあります。4つの数字はそれぞれ意味が異なるため、必ず「せい・幅・ウェブ厚・フランジ厚」の順で1つずつ確認してください。また、溝形鋼の「[」とリップ溝形鋼の「C」を混同すると、板厚や許容荷重が大きく異なるため注意が必要です。
Q1. なぜ形鋼はアルファベットの記号で表すのですか?
断面形状が文字の形(H・I・L・Tなど)に似ていることに由来します。図面上で断面形状を一目で判別できるようにするための表記慣習です。
電話や手書きメモで鋼材を発注する際、H形鋼の4つの数値の並びを口頭で伝え間違え、規格外のサイズが納品された現場に立ち会ったことがあります。数字の羅列こそ、発注前の指差し確認が効いてきます。
形鋼の記号と読み方の早見表
| 記号 | 名称(通称) | 表記例 | 数字の意味 |
|---|---|---|---|
| H | H形鋼 | H-400×200×8×13 | せい×幅×ウェブ厚×フランジ厚 |
| I | I形鋼 | I-300×130×10×18 | 同上(フランジ内面が傾斜) |
| L | 山形鋼(アングル) | L-75×75×6 | 辺長×辺長×板厚 |
| [ または C | 溝形鋼(チャンネル) | [-150×75×6.5×10 | せい×幅×ウェブ厚×フランジ厚 |
| C | リップ溝形鋼(Cチャン) | C-100×50×20×2.3 | せい×幅×リップ×板厚 |
| T | T形鋼(カットティー) | T-200×200×8×12 | H形鋼を半割りした寸法 |
| □ / □- | 角形鋼管 | □-200×200×9 | せい×幅×板厚 |
| ○ / φ | 円形鋼管 | φ-216.3×8 | 外径×板厚 |
| PL | 鋼板(プレート) | PL-9 | 板厚 |
| FB | 平鋼(フラットバー) | FB-50×9 | 幅×板厚 |
共通するルールは「大きい寸法(外形)→ 小さい寸法(板厚)」の順に書くことです。この原則さえ押さえておけば、初めて見る記号でも数字の意味はだいたい推測できます。
記号の由来を知ると忘れない
形鋼の記号は、断面を正面から見た形をそのままアルファベットや記号に置き換えたものです。Hは上下2枚のフランジと中央のウェブ、Lは直角に曲がった2枚の板、[は片側だけ開いた溝、□は閉じた四角。記号を暗記するのではなく、形を思い浮かべれば記号が出てくるという順番で覚えると、実務でも試験でも忘れません。
まとめ
- H形鋼=エイチ、山形鋼=やまがた(アングル)、溝形鋼=みぞがた(チャンネル)。
- H形鋼は「H-せい×幅×ウェブ厚×フランジ厚」の順で表記する。
- 山形鋼は等辺・不等辺で辺長の並べ方が変わる。
- C形鋼(Cチャン)はリップ溝形鋼で、軽量形鋼の代表。「[」の溝形鋼と混同しない。