H形鋼の広幅・中幅・細幅とは?違いと使い方
H形鋼は、せい(高さ)とフランジ幅の比率によって広幅・中幅・細幅の3系列に分かれます。どれを選ぶかで柱向き・梁向きが変わります。
この記事について
本記事の数値は代表的なJIS呼称の例で、学習用の概要です。設計・積算では必ず最新のJIS G 3192や鋼材ハンドブック(形鋼表)の正確な値を使用してください。
3系列の違い
| 系列 | せい:幅 | 例 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| 細幅 | 約2:1(せいが大きい) | H-400×200、H-600×200 | 梁 |
| 中幅 | 約1.5:1 | H-294×200、H-340×250 | 梁・柱 |
| 広幅 | 約1:1(せい≒幅) | H-300×300、H-400×400 | 柱 |
特徴:断面性能の違い
- 細幅:せいが大きく強軸の断面二次モーメントIxが大きい。一方向(強軸)の曲げに効率的で、梁に最適。
- 広幅:幅が広く弱軸のIy・Zyも大きい。2方向の曲げに強く、X・Y両方向から力を受ける柱に最適。
- 中幅:両者の中間。梁にも柱にも使える汎用的な系列。
POINT:なぜ柱は広幅か
柱はどの方向に倒れる(座屈する)かわからないため、弱軸方向にもしっかり強い必要があります。広幅はIx/Iyが約3倍程度に収まり2方向に強いので柱向き。細幅はIx/Iyが10倍以上と強軸に偏るため、向きが決まった梁向きです。
使い方のまとめ
- 梁:細幅(または中幅)を、せいを縦にして使う。
- 柱:広幅、または角形鋼管を使う。
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性能値は「断面性能・単位重量一覧」、強軸・弱軸は「断面二次モーメント」、基礎は「H形鋼とは」をどうぞ。
まとめ
- H形鋼はせい:幅の比率で細幅(約2:1)・中幅(約1.5:1)・広幅(約1:1)に分かれる。
- 細幅は強軸に強く梁向き、広幅は2方向に強く柱向き、中幅は汎用。
- 柱は座屈方向が定まらないため弱軸にも強い広幅が適する。