特殊鋼とは?普通鋼との違いと耐火鋼・高張力鋼の特性
特殊鋼とは、炭素鋼に合金元素を加えるなどして、強度・耐食性・耐熱性といった特定の性質を高めた鋼の総称です。普通鋼に対する言葉で、用途に応じてさまざまな種類があります。
この記事について
鋼材の規格・基準強度などはJISや告示の改訂で変わることがあります。本記事は学習用の概要です。実務では必ず最新のJIS・建築基準法告示・メーカー資料を確認してください。
普通鋼との違い
| 普通鋼 | 特殊鋼 | |
|---|---|---|
| 成分 | 鉄+炭素が中心 | 合金元素(Cr・Ni・Mo等)を添加 |
| 性質 | 汎用・標準的 | 耐食・耐熱・高強度などに特化 |
| 価格 | 安い | 高い |
特殊鋼の主な種類
- 合金鋼:強度・靭性を高めた鋼。
- ステンレス鋼:クロムを多く含み錆びにくい。
- 耐火鋼(FR鋼):高温でも強度低下が少ない。
- 高張力鋼:引張強さを高めた高強度鋼。
- 工具鋼・特殊用途鋼:刃物・機械部品など(建築では少ない)。
耐火鋼(FR鋼)の特性
モリブデンなどを添加し、600℃でも常温規格の降伏点の2/3以上を保つよう設計された鋼です。火災時の強度低下が小さいため、条件によっては耐火被覆を低減・省略できる場合があります。
高張力鋼の特性
引張強さ490N/mm²以上の高張力鋼は、普通鋼より高い強度を持ち、部材を細く・軽くできます。ただしヤング係数(剛性)は普通鋼と同じなので、たわみや座屈は強度ほど改善せず、溶接管理も厳しくなります。
まとめ
- 特殊鋼は合金元素を加えて性質を高めた鋼の総称。普通鋼より高価。
- ステンレス鋼・耐火鋼・高張力鋼などがある。
- 耐火鋼は高温に強く被覆低減に、高張力鋼は高強度化に使われる。