鉄骨造(S造) 更新日:2026年6月14日

高炉材とは?電炉材との違い・製造メーカー3社と仕組み

高炉材とは、鉄鉱石を原料に高炉で鉄をつくる製鉄法で生産された鋼材です。スクラップ(鉄くず)を電気で溶かす「電炉材」と対比されます。鉄骨に使う鋼材の供給を支える基本知識です。

この記事について

鋼材の規格・基準強度などはJISや告示の改訂で変わることがあります。本記事は学習用の概要です。実務では必ず最新のJIS・建築基準法告示・メーカー資料を確認してください。

高炉材の仕組み

  • 高炉で鉄鉱石とコークスから銑鉄(せんてつ)を取り出す。
  • 転炉で銑鉄から余分な炭素などを除き、鋼にする。
  • 連続鋳造・圧延を経て、鋼板・形鋼などの製品になる。

原料から一貫して製造するため品質が安定し、厚板や大型部材、高性能鋼まで幅広く供給できます。

電炉材との違い

高炉材電炉材
原料鉄鉱石(+コークス)鉄スクラップ
製法高炉+転炉電気炉で溶解
得意な製品厚板・大型形鋼・高性能鋼棒鋼・小〜中径の形鋼・鋼管
品質安定・トレース性高い原料由来のばらつきに配慮
環境負荷大きめリサイクルで比較的小さい

主要な高炉メーカー3社

国内の高炉メーカーは、現在おもに次の3社です。

メーカー補足
日本製鉄国内最大手。旧・新日鉄住金
JFEスチール形鋼・鋼板など幅広い製品
神戸製鋼所(コベルコ)鋼材のほか各種素材も手がける

構造設計での留意点

使用する鋼材は、ミルシート(鋼材検査証明書)で材質・機械的性質・製造元を確認します。重要な構造部材では、品質やトレーサビリティの観点から鋼材の出所を把握しておくことが大切です。

あわせて読みたい

メーカー資料の使い方は「鋼材ハンドブックの使い方」、規格は「JIS鋼材一覧」、鋼材の種類は「鋼材の種類」をどうぞ。

まとめ

  • 高炉材は鉄鉱石から高炉・転炉でつくる鋼材。品質が安定し厚板・高性能鋼に強い。
  • 電炉材はスクラップを電気炉で溶かす鋼材で、棒鋼・小径形鋼などが得意。
  • 主要高炉メーカーは日本製鉄・JFEスチール・神戸製鋼所の3社。