軟鋼とは?硬鋼との違い・炭素量と引張強さ
軟鋼とは、炭素量が少なく軟らかくて粘り強い(延性に富む)炭素鋼のことです。鉄骨造に使うSS400・SN400などはこの軟鋼にあたり、建築の主役となる鋼材です。
この記事について
鋼材の規格・基準強度などはJISや告示の改訂で変わることがあります。本記事は学習用の概要です。実務では必ず最新のJIS・建築基準法告示・メーカー資料を確認してください。
炭素量による分類
炭素鋼は、含まれる炭素の量で性質が大きく変わります。炭素が多いほど硬く強くなりますが、もろく(延性が低く)なります。
| 区分 | 炭素量の目安 | 性質 |
|---|---|---|
| 軟鋼(低炭素鋼) | 約0.12〜0.30% | 軟らかく延性に富む。溶接・加工しやすい |
| 硬鋼(中・高炭素鋼) | 約0.30〜0.60%以上 | 硬く強いが、もろく溶接しにくい |
軟鋼の引張強さ
軟鋼は一般に引張強さが490N/mm²未満の鋼材を指します。SS400・SN400(400N/mm²級)が代表例です。これに対し、引張強さ490N/mm²以上は高張力鋼と呼ばれます。
硬鋼との違い
- 軟鋼:炭素が少なく延性大。曲げや溶接に強く、地震で粘って変形できる。建築鉄骨向き。
- 硬鋼:炭素が多く硬くて強いが、もろい。ピアノ線・工具・PC鋼材など特定用途向き。
建築で軟鋼が使われる理由
- 延性(粘り):地震時に塑性変形してエネルギーを吸収できる。
- 溶接性:炭素が少なく溶接割れが起きにくい。
- 加工性:曲げ・孔あけなどの加工がしやすい。
まとめ
- 軟鋼は炭素量が少なく延性に富む炭素鋼。引張強さ490N/mm²未満が目安。
- 硬鋼は炭素が多く硬く強いがもろい。
- 建築鉄骨は延性・溶接性に優れる軟鋼(SS400・SN400など)が主役。