鉄骨造(S造) 更新日:2026年6月14日

FR鋼(耐火鋼)とは?特徴・耐火被覆省略の条件と建築基準法での扱い

FR鋼(耐火鋼)とは、Fire Resistant steelの略で、火災時の高温でも強度の低下が少ないように成分を調整した鋼材です。条件が整えば耐火被覆を減らせる点が大きな特徴です。

この記事について

鋼材の規格・基準強度などはJISや告示の改訂で変わることがあります。本記事は学習用の概要です。実務では必ず最新のJIS・建築基準法告示・メーカー資料を確認してください。

普通鋼の弱点:熱に弱い

普通鋼は常温では強いものの、350℃を超えると強度が急激に低下し、500℃前後では常温の約半分になります。このため通常の鉄骨耐火被覆で守る必要があります。

FR鋼の特徴

  • モリブデン(Mo)などを添加し、高温強度を高めている。
  • 600℃でも、常温規格の降伏点の2/3以上を保つよう設計されている。
  • 火災時の温度上昇に対して強度低下が緩やかで、変形しにくい。

耐火被覆を省略・低減できる条件

FR鋼を使えば無条件に被覆不要になるわけではありません。火災時に部材温度が一定以下に収まることを、耐火性能の検証(耐火設計)で確認できた場合に、被覆の低減・省略が可能になります。

  • 火災により部材が達する温度(鋼材温度)を計算で求める。
  • その温度でFR鋼が必要な耐力を保てることを確認する。
  • 外周部など放熱しやすく温度が上がりにくい部位で有利になりやすい。

建築基準法での扱い

耐火性能は、建築基準法に基づく耐火構造の仕様または耐火性能検証法で確認します。FR鋼を用いて被覆を省略・低減する場合は、計算による検証や国土交通大臣認定などの手続きで耐火性能を担保します。意匠上、鉄骨をあらわし(露し)にしたい場合に採用されることがあります。

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耐火被覆の基礎は「鉄骨の材料・耐火被覆」、特殊鋼の分類は「特殊鋼とは」、鋼材の種類は「鋼材の種類」をどうぞ。

まとめ

  • FR鋼(耐火鋼)は高温でも強度低下が少ない鋼。600℃で降伏点2/3以上を保証。
  • 火災時の鋼材温度が一定以下に収まると確認できれば、耐火被覆を低減・省略できる。
  • 耐火性能検証法や大臣認定で性能を担保する。鉄骨あらわしなどに使われる。