構造計算の実務 更新日:2026年6月15日

特定天井とは?定義・適用条件とルートの選び方

特定天井とは、地震時に脱落すると重大な被害を生じるおそれのある吊り天井のことです。東日本大震災での天井脱落被害を受け、平成25年の告示で対策が定められました。

この記事について

建築基準法・施行令・告示などの法令は改正されます。本記事は学習用の概要です。実際の設計・確認申請では、必ず最新の法令・告示・特定行政庁の運用を確認してください。

特定天井の定義

次のすべてに当てはまる吊り天井が特定天井です(人が日常立ち入る場所のもの)。

項目条件
高さ居室等の床面から6mを超える高さにある
面積水平投影面積が200㎡を超える
質量2kg/㎡を超える

体育館・劇場・大規模店舗・駅など、天井の高い大空間が該当しやすい部分です。

対策(構造計算ルート)の選び方

特定天井の安全性は、次の3つのいずれかの方法で確かめます。

  • ① 仕様ルート(仕様による方法):告示の仕様(吊りボルトの間隔、ブレース(斜め部材)、壁とのクリアランス確保など)を満たす。最も一般的。
  • ② 計算ルート(計算による方法):地震力に対し天井の各部材の安全性を構造計算で確かめる。
  • ③ 大臣認定ルート:国土交通大臣の認定を受けた天井とする。
POINT

多くは①の仕様ルートで対応します。仕様を満たせない複雑な天井や、より自由な設計をしたい場合に②計算ルート・③大臣認定ルートを選びます。

あわせて読みたい

構造計算ルート」「耐震・制震・免震」「構造強度」をどうぞ。

まとめ

  • 特定天井は脱落リスクの高い吊り天井(高さ6m超・面積200㎡超・質量2kg/㎡超)。
  • 平成25年告示で対策が義務化。大空間で該当しやすい。
  • 仕様・計算・大臣認定の3ルートがあり、多くは仕様ルートで対応する。