構造計算の実務 更新日:2026年6月15日

使用上の支障とは?たわみの制限・告示とスラブ

使用上の支障とは、たわみなどの変形によって建物が使いにくくなったり、仕上げや建具に不具合が出たりすることです。構造計算では「使用上の支障が生じないこと」を確かめます。

この記事について

建築基準法・施行令・告示などの法令は改正されます。本記事は学習用の概要です。実際の設計・確認申請では、必ず最新の法令・告示・特定行政庁の運用を確認してください。

意味

部材は壊れなくても、たわみが大きいと床が傾く・建具が動かない・仕上げが割れるなどの不具合が生じます。これを防ぐため、建築基準法施行令では、はり・床版などについて使用上の支障が起こらないことを確かめることが求められています(令82条の関連規定)。

たわみの制限

POINT

はり・床版(スラブ)のたわみは、原則としてスパンに対して 1/250 以下とし、これに変形増大係数を考慮します。長期的にはコンクリートのクリープ・乾燥収縮でたわみが増えるため、その分を割り増して確認します。

告示との関係

たわみの検討方法や変形増大係数は、平成12年建設省告示第1459号などで定められています。RC・SRC造では長期たわみが大きくなりやすいため、変形増大係数(例:16など)を乗じて検討します。

スラブとの関係

スラブは面積が大きくたわみやすいため、使用上の支障の検討が重要です。スラブ厚を確保する、梁せいを大きくするなどでたわみを抑えます。

あわせて読みたい

たわみの計算方法」「はりの公式一覧」「梁の寸法」をどうぞ。

まとめ

  • 使用上の支障は、たわみ等の変形による使い勝手・仕上げの不具合。
  • はり・スラブのたわみは原則スパンの1/250以下+変形増大係数。
  • 検討方法・係数は告示(平12建告1459号)による。スラブは特に重要。