セメントの硬化時間|温度・夏冬の違いと早める方法
セメント(コンクリート)が固まるまでの時間は、温度で大きく変わります。凝結・硬化のしくみと、夏冬の違い、硬化を早める方法を整理します。
この記事について
セメントの規格・基準値(JIS R 5210ほか・JASS5など)は改訂されることがあります。本記事は学習用の概要です。設計・施工では最新の規格・指針を確認してください。
凝結と硬化
固まる過程は2段階で考えます。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 凝結(ぎょうけつ) | 練ったコンクリートが流動性を失い固まり始める。始発(固まり始め)と終結(固まり終わり)で表す |
| 硬化(こうか) | その後、時間をかけて強度が増していく。材齢28日を強度の基準とする |
普通ポルトランドセメントの凝結は、JISで始発60分以上・終結10時間以下と規定されています(常温の目安)。
温度の影響
POINT:高温で速く、低温で遅い
セメントの水和反応は化学反応なので、温度が高いほど速く、低いほど遅く進みます。気温が下がると凝結・強度発現は遅くなり、上がると速くなります。
夏と冬の違い
| 夏(高温) | 冬(低温) | |
|---|---|---|
| 凝結・硬化 | 速い | 遅い |
| 注意点 | コールドジョイント・急乾燥 | 型枠期間が長い・初期凍害 |
夏は早く固まりすぎて打ち継ぎ不良が起きやすく(→暑中コンクリート)、冬は固まりが遅く凍結の危険があります(→寒中コンクリート)。
硬化を早める方法
- 早強ポルトランドセメントを使う。
- 促進剤(早強剤)などの混和剤を使う。
- 加温・保温養生で温度を確保する。
- 水セメント比を下げる(強度発現が速くなる)。
まとめ
- 固まる過程は凝結(始発・終結)と硬化。普通は始発60分以上・終結10時間以下が目安。
- 温度が高いほど速く固まり、低いほど遅い。夏は急結、冬は遅延に注意。
- 早強セメント・促進剤・加温養生・低W/Cで硬化を早められる。