鉄筋コンクリート造(RC造) 公開日:2026年6月14日 更新日:2026年7月22日

普通コンクリートとは?特徴・空気量・セメント量

普通コンクリートとは?特徴・空気量・セメント量

普通コンクリートとは、川砂・砂利・砕石などの普通骨材を使った、もっとも一般的なコンクリートのことです。軽量コンクリートのような特殊な骨材を使わず、標準的な密度・強度を持つため、RC造の柱・梁・スラブ・基礎など、建物のあらゆる部位に広く使われる、いわば「コンクリートの基準形」といえる存在です。

この記事の要点
  • 普通コンクリートは普通骨材を使う標準的なコンクリート
  • 空気量は4.5%が標準で、AE剤により微細な気泡を連行する
  • 単位セメント量・単位水量・水セメント比に耐久性上の目安がある

意味と特徴

  • セメント・水・骨材(砂・砂利)・混和材料からなる標準的なコンクリート。
  • 気乾単位容積質量は約2.3 t/m³(2.2〜2.4)
  • 圧縮に強く引張に弱いため、鉄筋と組み合わせて使う。
  • 骨材が全体の体積の約7割を占め、その品質・粒度が強度や耐久性に大きく影響する。

空気量の規格

コンクリートには、凍結融解への抵抗性や施工性を高めるため、AE剤で微細な空気を連行します。普通コンクリートの空気量は4.5%が標準(許容差おおむね±1.5%)です。この微細な気泡が、コンクリート内部の水分が凍って膨張する際の逃げ道(クッション)になり、ひび割れを防ぎます。空気が多すぎると強度が下がるため、適切な範囲に管理します。

セメント量・水量の規格

耐久性を確保するため、JASS5などで単位量に基準が設けられています(代表的な目安)。

項目目安理由
単位セメント量最小 270 kg/m³ 程度少なすぎると耐久性・水密性が低下
単位水量上限 185 kg/m³ 程度多いと乾燥収縮・ひび割れが増える
水セメント比耐久性で上限を設定小さいほど緻密で耐久的

単位量から見る配合のイメージ

たとえば単位水量185kg/m³、水セメント比55%とすると、必要な単位セメント量は185÷0.55≒336 kg/m³となり、耐久性の目安である最小270kg/m³を上回るため問題ないと分かります。このように、単位水量と水セメント比が決まれば必要なセメント量が自動的に定まる関係にあり、設計時の配合検討の出発点になります。

POINT

単位水量はできるだけ少なくするのが原則です。水を増やすと流動性は上がりますが、乾燥収縮・ひび割れや強度低下を招きます。流動性は減水剤などで確保します。

よくある質問

Q1. 普通コンクリートと普通強度コンクリートは同じ意味ですか?

使う骨材に着目した呼び方が「普通コンクリート」で、強度のランクに着目した呼び方が「普通強度コンクリート」です。多くの現場で両者はほぼ重なりますが、普通骨材を使いながら高強度コンクリートとして計画することもあり、厳密には別の切り口の分類だと理解しておくと混同を防げます。

Q2. なぜ単位水量を減らすことが重視されるのですか?

水が多いコンクリートは流動性が上がって施工しやすくなる一方、余分な水が後から蒸発する過程で乾燥収縮によるひび割れを引き起こし、強度や水密性も低下させます。単位水量を抑えつつ施工性を確保するために、AE剤や減水剤といった混和剤が広く使われています。

実務のワンポイント

打設が始まってから現場で「もう少し柔らかくしてほしい」と加水を求められる場面は今でもあります。単位水量を増やすと耐久性の目安が崩れるため、流動性は減水剤で確保する約束を施工計画書に明記しています。

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軽い「軽量コンクリート」、強い「高強度コンクリート」、種類の全体像は「コンクリートの種類7選」をどうぞ。

コンクリートの種類の中での位置づけ(図解)

普通コンクリートが基準になる 普通コンクリート 約2.3 t/m³・標準的な骨材 軽量高強度高流動水密 骨材を軽くW/Cを小さく 流動性を高く緻密に 自重の軽減断面の縮小 締固め不要漏水防止 特殊なコンクリートは、普通コンクリートの性質を目的に応じて変えたもの
普通コンクリートを基準に、軽量化・高強度化・高流動化・水密化といった目的別のコンクリートが位置づけられる。

JISでの規定

項目規定・標準値
呼び強度18・21・24・27・30・33・36・40・42・45・50・55・60
スランプ8・10・12・15・18・21cm(スランプフローは45・50・55・60cm)
粗骨材の最大寸法20mm・25mm(40mmもある)
空気量4.5%(許容差±1.5%)
塩化物含有量0.30kg/m³以下(原則)
単位水量185kg/m³以下(JASS5)
単位セメント量270kg/m³以上(JASS5)

生コンクリートの発注は「呼び強度・スランプ・粗骨材最大寸法」の3つを指定するのが基本です。たとえば「24-18-20N」なら、呼び強度24N/mm²・スランプ18cm・粗骨材最大寸法20mm・普通ポルトランドセメント使用、という意味になります。

生コンの発注表記を読む

24-18-20N」のような表記は、左から順に呼び強度・スランプ(またはフロー)・粗骨材最大寸法・セメントの種類を表します。最後の記号は、N=普通ポルトランド、H=早強、BB=高炉B種、といった具合です。図面や仕様書でこの表記を見たら、それぞれが何を指しているかを読み解けるようにしておくと、材料の妥当性を判断できます。

まとめ

  • 普通コンクリートは普通骨材を使う一般的なコンクリート。単位容積質量は約2.3t/m³。
  • 空気量は4.5%が標準。AE剤で連行し、凍結融解への抵抗性を高める。
  • 単位セメント量は最小270kg/m³程度、単位水量は185kg/m³以下が目安。
  • 単位水量・水セメント比が決まれば必要なセメント量が定まる。