鉄筋コンクリート造(RC造) 公開日:2026年6月14日 更新日:2026年7月22日

生コンの強度|Fc21の意味・単位・日数・冬

生コンの強度|Fc21の意味・単位・日数・冬

生コンクリート(レディーミクストコンクリート)は、強度を指定して発注します。「Fc21」などの意味と、強度を確認する日数、そして強度発現の仕組みを整理します。

この記事の要点
  • Fc21は設計基準強度21N/mm²のコンクリートを表す呼び強度。
  • 強度はセメントの水和反応で徐々に高まり、標準は材齢28日で確認する。
  • 冬は強度発現が遅れるため、構造体強度補正値を大きく取って対応する。

Fc21の意味・単位

生コンは呼び強度で発注します。Fc21設計基準強度21N/mm²のコンクリートを指します。呼び強度は18・21・24・27・30…と区切られています。数値が大きいほど強度の高いコンクリートで、部材や部位に必要な強度に応じて選定します。

強度発現の仕組み

コンクリートの強度は、セメントと水が反応する水和反応によって時間とともに高まっていきます。打込み直後はまだ強度がほとんどなく、時間の経過とともに水和反応が進んで組織が緻密になり、強度が徐々に増加していきます。強度が増えるペースは、はじめは速く、時間が経つにつれて緩やかになっていくのが特徴です。

強度を確認する日数(材齢)

コンクリートの強度は、標準で材齢28日の圧縮強度で確認します。打込みから28日程度で強度の伸びが緩やかになり、実用上の強度にほぼ達すると考えられているためです。設計基準強度も、この材齢28日の強度を基準に定められています。もちろん28日以降も強度はわずかに増加し続けますが、構造設計上はこの材齢28日の値を基準として扱います。

冬の強度

POINT

冬(寒中)は気温が低く強度発現が遅れるため、同じ呼び強度でも構造体の強度が出にくくなります。これを見込んで、構造体強度補正値を大きく(6N/mm²)取り、必要なら材齢を延ばす・養生温度を確保するなどの対応をします。

気温が氷点下近くまで下がると、水和反応そのものが著しく遅れたり、コンクリート中の水分が凍結して組織を壊す「凍害」のおそれもあります。寒中コンクリートでは、保温養生や採暖のほか、材料面でも早強セメントの使用などを組み合わせて対応します。逆に夏場は気温が高く水和反応が急速に進むため、初期強度は出やすい一方で急激な乾燥によるひび割れに注意が必要になるなど、季節ごとに異なる管理が求められます。

よくある質問

Q1. 材齢28日より前に強度を確認する必要はありますか?

型枠の存置期間の判断や、初期の品質管理のために、材齢3日・7日などの早期強度を確認することもあります。ただし設計基準強度との適合判定は、材齢28日の値で行うのが基本です。

Q2. 呼び強度と設計基準強度は同じ意味ですか?

呼び強度は発注時に指定する強度の呼び名で、設計基準強度に品質のばらつきなどを考慮した値を合わせて決められます。両者は関連していますが、必ずしも同一の数値とは限りません。

実務のワンポイント

冬場のコンクリート打設が近づくと、構造体強度補正値を何N/mm²見込むかで生コン工場と必ず打合せをする。呼び強度だけ指定して安心していると、材齢28日の実強度が思ったより出ていないことがあるので油断できない。

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強度の呼び方の使い分け

コンクリートの強度には似た用語が複数あり、発注・設計・検査のどの場面で使うかで呼び方が変わります。

用語意味使う場面
設計基準強度 Fc構造計算で前提とする強度構造設計
耐久設計基準強度 Fd必要な耐久性(供用期間)から定まる強度耐久性の検討
品質基準強度 FqFcとFdの大きいほう。構造体に確保すべき強度品質管理の基準
調合管理強度Fq+構造体強度補正値。配合の目標配合設計
呼び強度生コンを発注するときに指定する強度生コンの発注

設計者が図面に書くのは設計基準強度Fcですが、実際に生コン工場へ発注するのは呼び強度です。この間には、耐久性の要求と、季節による強度発現の差を見込んだ割増しが入っています。「Fc24と指定したのに、なぜ発注は27なのか」という疑問は、この構造を理解すると解けます。

強度の合否判定

納入されたコンクリートが所定の強度を満たしているかは、供試体(テストピース)の圧縮試験で判定します。

判定の種類養生方法目的
受入れ検査標準水中養生(20±2℃)納入されたコンクリートが呼び強度を満たすかの確認
構造体コンクリート強度現場水中養生・現場封かん養生実際の構造体の強度が品質基準強度を満たすかの確認

受入れ検査では、1回の試験を3個の供試体の平均値とし、3回の試験の平均が呼び強度以上、かつ1回の試験値が呼び強度の85%以上であることが求められます。ばらつきを許容しつつ、極端に低い値が出ないよう二重の基準を設けている点がポイントです。

まとめ

  • 生コンは呼び強度で発注。Fc21=設計基準強度21N/mm²。
  • 強度は水和反応で徐々に高まり、標準で材齢28日の圧縮強度で確認する。
  • 冬は強度発現が遅く、構造体強度補正値を大きくして対応する。